寝台列車Nightjetでウィーンからベネチアに移動してみた!

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今回ウィーンからクルーズ出航するベネチアに移動するにあたり、Nightjetという寝台列車が直通運行されていることを知り、せっかくなので利用してみることにしました。

Nightjetについてはネット上にあまり情報もなく、私自身調べていて困ったこともあったので、少しでも同じような方のお役に立てればと思っています。

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予約

今回、Nightjetはおよそ4ヶ月前にobbのサイトから予約しました。
特に個室タイプのスリーパーキャビンは早めに埋まってしまうことが多いようで、早めの予約が良いと思います。

乗る駅はウィーン中央駅(Wien Hbf)、降りる駅はベネチア サンタ・ルチア駅(Vanezia Santa Lucia)を指定。
ウィーンの中でもいくつか駅があったりするので、よくよく確認して予約してください。

Obbのサイトは最初ドイツ語でギョッとしますが、英語も対応していて、かなりわかりやすいつくりになっているので、ある程度英語に抵抗がない方なら問題なく予約完了できると思います。
日本のクレジットカードで決済できました。

予約完了すると、PDFのついた確認メールが送られてきますが、このPDFはチケットではありません。
チケットは当日までにPDFでもらうか、アプリで受け取るか、駅で紙で受け取るということで、チケットを受け取ってしまうとキャンセル料がかかってしまうということから、私は当日にウィーン中央駅で発券することにしました。

座席の種類

Nightjetの座席はObbのサイトにも写真付きで紹介があるのですが大きく3つに分けられます。

1つ目は、普通座席。6人座れるコンパートメントで、座席のまま寝るような形のようです。

2つ目は、クシェットと呼ばれる形で、1つ目のコンパートメントと同じ広さですが、3段ベッドが左右に分かれているタイプ。

3つ目が、スリーパーキャビンと呼ばれる個室寝台です。

OBB公式サイトのSleeper Cabinのページ

個室寝台の中でも、シャワー付きのデラックス、シャワー付きでない普通のタイプがあります。
また、広さは同じですが、使用人数によって1人用、2人用、3人用があるようでした。

私たちが選んだのは、2人用のデラックスツインのスリーパーキャビン。
当然お値段は他のものより高くなりますが、それでも一人150ユーロ程度で、ウィーンーベネチア間の飛行機と同じくらいの金額だったため、それならホテル代が浮く分、お得かも!ということで、Nightjetに挑戦することにしたわけです。

あとで、列車内を探検しながら分かったことですが、混雑している場合はスリーパーキャビン以外は落ち着かないと思います。
個室感が薄いのでなかなか寝るのも大変そう・・・

チケットの発券

チケットはPDFやアプリでも受け取れるのですが、今回義両親と部屋が離れるということもあり、紙での発券を選びました。
紙で発券する場合は、Pick Up Codeの発行が必要になります。

メールにある「Get Your Ticket」のところをクリックしていくと、Pick-up Codeがメールで送られてきます。

これを、駅にあるOBBの券売機で入力することでチケットがゲットできます。

券売機の画面はこちら

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指差してる部分、左上の Enter Pick-up Codeのところを押します。
すると入力画面が出てくるので、コードを入れるだけ。

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印刷されたチケットが出てきます。

いよいよ乗車

OBBのアプリでも発車予定ホームは確認できるのですが、直前に変わるといけないので、駅の電光掲示板でしっかり確認してからホームに上がります。

21:24発の電車でしたが、21:00前にはホームの表示が出ていました。

ホーム上には、列車の編成が書かれた画面が表示されています。
紺色で塗られたのがSleeper Cabin。

ここまで気づかなかったのですが、切符に表示されている3桁の数字「402」は号車番号でした。
私はてっきりキャビン番号だと思っていたので、義両親のチケットと数字が違うことを意識していなかったのですが、
実は、号車がかなり離れてしまうことが判明・・・行き来はかなり大変です。

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自分の列車の近くで待ちます。

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21時過ぎに列車が入線してきました。

停車後は、自分の乗る号車の入り口にいくと、車掌さんがチケットを確認して荷物を載せる手伝いをしてくれました。

スリーパーキャビン内部

ベッド番号を頼りに自分のキャビンを探します。

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たどり着きました。
予想以上に狭い!!!

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寝台列車なので広々ってことはないかとは予想していたものの、
スリーパーキャビンの一番高いデラックスなんだから、ともう少し広いことを期待していた自分がいました・・・

夫は逆に「思ったより広かった」そうで、期待しなければそんなもん、という広さです。

床には70Lのスーツケースを広げる隙間はまるでないので、ベッドの上にスーツケースをあげて、そこで開いて作業していました。

大きなスーツケースを持って乗車することを考えている人は、あらかじめ1泊分の荷物はボストンバッグなど、外に出しておくことを強くお勧めします!
疲れ切って、狭い中でスーツケースを開けて必要なものを取り出す作業は大変・・・
しかもすごく揺れるので、体力も奪われます。

デラックスなのでシャワーも付いていましたが、人が一人ちょうど立てるサイズです。(写真忘れた・・・)
ボディソープ兼シャンプーの小さなチューブはアメニティとして用意されていましたが、髪の長い方はできれば持参が良いかも。

バスタオル・フェイスタオルは用意されているので持っていく必要はありません。

閉口したのが、ヘアドライヤーがないこと!!
これは困りました・・・
だけど1日ウィーンを歩いて汗を流したのにシャワーを浴びないという訳にもいかず、何年振りかの自然乾燥・・・

無事翌日はバッサバサの髪でベネチア観光することに相成りました。
ドライヤー持参したとしても、電源が貧弱なので難しいと思います。
一体みんな(特に女性)どうしているんだ・・・

発車そして就寝

列車はほぼ定刻に発車し、途中駅に停車しながらベネチアを目指します。

なんの不具合かわからなかったのですが、途中で非常ベルのようなアラームのような音が鳴り出し、それが不定期に何度も何度もずーーーーっと大音量で鳴り続けるので、疲労困憊の私は本当に気がおかしくなりそうでした。
漫画みたいに耳塞いでアアアアアアってやる人リアルにいるんだ・・・って自分を俯瞰して見るくらいに・・・

幸い1−2時間で音は鳴り止みましたが、一体なんだったんでしょうか・・・

シャワーを浴びたあと、ウェルカムドリンクとしてあった小さめのスパークリングワインを開け、買っておいたおつまみを少しだけつまみ、そのあとは気絶するように眠りました。

しかし思っていたよりかなり揺れる!!
シャワー中もよろけるので壁に背中をつけてシャワーを浴びていたくらい、常に横揺れします。

日本の電車でいうと以前の特急あずさは結構揺れるなあと思っていたのですがそれよりも細かく揺れが激しい感じ。

私は下の段でしたが、上の段の夫はさらに揺れた模様。
どこでも寝れる派以外の人は結構辛いかもしれません・・・

耳栓も配られたというブログなどを見たのですが、私は見つけられず。
あったのかも?なかったのかも・・?

朝食

前日乗車してすぐに、朝食メニューが配られ、6つまで選べるようでした。

Nightjetの朝食メニュー(公式:英語)

「2つのパン」は1つチェックで2個換算とネット記事?で読んだので、パンを入れて5つ選択しましたが、もしかしたら6チェックもいけるのかもしれません。

ベネチア到着の1時間ほど前に朝食が運ばれてきました。
その時にテーブルを作ってくれるのですが、その時にまたスーツケース開けたりなんだかんだしてるとややこしいので、やはりボストンバッグなどでの1泊別荷物を強くお勧めします(2回目)

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私はサラミ・フルーツヨーグルト・フルーツティー・パン・バターの組み合わせ。
夫はスライスチーズ・フルーツヨーグルト・コーヒー・パン・チーズスプレッドの組み合わせ。

メニューに”Brunch”というのがあり、なんだかわからないので気になって頼んでみましたが、柔らかめのクリームチーズスプレッドに味が少し着いている、というような感じでした。
ブルサンの味がそこまで強くないバージョンという感じです。

ナイフが付いているので、パンを横にスライスし、チーズ、サラミや昨日買った生ハムを挟んでサンドイッチにして食べました。

美味しい!けどパン2つは結構大きくて、残してしまいましたすみません。
少食な方は、2人でパンを分けて中身を充実させるのもアリだと思います。

ベネチアに到着!

ベネチア・メストレ駅から出発して、長い長い橋を渡って、サンタ・ルチア駅に到着!
ほぼ定刻通りでした。

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文句も言いましたが、着いてみればここまで運んでくれてありがとうの気持ちでいっぱいです。

まとめ

クルーズ船で快適に寝られるんだから寝台列車でも寝られるだろうなんて甘い気持ちで乗ってみると辛い部分もありましたが、とてもいい経験でした!

また乗りたいか?と言われると、なんともですが、また他の欧州内の寝台列車には挑戦してみたいと思えるくらいには楽しい体験ではありました。
なかなか海外で寝台列車に乗るという機会もありませんしね。

心残りとしては、記念にNightjetの列車の形をしたUSBメモリを買おう!と思っていたのにすっかり忘れて下車してしまったこと・・・
どこかで機会があればまた手に入れたいと思います。

それではまたー